配電盤メーカーの設計5年目で忙しかった僕が、
電験三種に合格できた話をします
僕は、2018年度に受験して一発合格しました。
結果は自己採点ですが、こんな感じ。
電力▶80点
機械▶75点
法規▶64点
仕事をしながら勉強を1年間継続するのは、とても苦労しました。
電験三種は、学生よりも社会人の受験者が多い資格です。
『時間が無い社会人が、どう勉強すれば電験三種に合格できるの?』
といった疑問に対して、僕の経験が少しでも参考になれば嬉しいです。
仕事の悔しさから受験決意
僕の仕事は、配電盤メーカーの設計です。
受験当時は、分電盤・制御盤のレイアウト設計をしていました。
仕事とってきたんやけど、
ブレーカ5台で箱の寸法どんなもん?
ちょっと待ってください。
図面書いて確認します・・・・・
タテヨコ500mmの奥行200mmくらいですかね。
了解。
それで見積もりとって客先に回答しとくわ。
めっちゃザックリ言うと、こんな感じの仕事です。
メーカーの技術職って、パソコンに向かってひたすら仕事しているイメージでした?
めっちゃ電話多いんですよ。
もちろん営業だけでなく、工場そのほか関係部署と打合せを繰り返すことで、物作りが形になっていきます。
どんな仕事もコミュ力は大事なんですよね~
当時5年目の僕は、ようやく簡単なやり取りはできるようになっていました。
そんな中で、電気の問い合わせ対応は本当に苦手でした。
この電気回路どういう動作するの?
そもそもこの機器付ける意味ある?
詳しい電気回路について聞かれると話がなかなか進まない・・・・
もうええわ!
話が進まんから上司に代わってくれ!
すんません・・・
このやり取りがメッチャ悔しかったんですよね。
仕事をしながら勉強するにはかなり無理がありました。
何とかこの状況を変えたいと思い、上司に相談したところ電験三種の受験を薦められました。
電気の勉強したいなら受けてみたら?
ただ、会社で持ってる人も少ない難しい資格やで。
そうなんですかー
(絶対来年取ったる)
ここで電験三種の受験を決意しました。
ちょうど受験日の1年前くらいでしたので、そこから1年間勉強しました。
勉強開始時の学力
僕の学歴は大卒理系ですが、電気系ではありません。
電気の勉強といえば、高校のときやったような・・・のレベルです。
ただし計算に必要な数学は、ある程度思い出すことができました。
会社で三角関数を使う機会もあり、数学の有利は多少あったかもしれません。
三角関数と複素数は何となく分かる・・・
ただ社会人にとって、学歴ってあんまり関係ないです。
習慣的に勉強している人以外は、学生時代の勉強って覚えてないですよね。
スタート地点は大差無いと思っています。
社会人の勉強法
実際に僕がやった勉強法を紹介します。
勉強期間1年間の中で、いつどんな勉強をしていたのかを紹介します。
具体的には、以下の4ステップで解説していきます。
STEP0▶毎日最低限やることを決める
STEP1▶参考書1周目(9月~12月)
STEP2▶過去問1周目(1月~4月)
STEP3▶過去問2周目 ・3週目 (5月~8月)
ちなみに受験したのは9月で、受験日は年1回でした。
令和4年度(2022年度)からは、受験日が年2回(上期・下期)になりました。
詳細はこちらです。
STEP0▶毎日最低限やることを決める
まず勉強を習慣化するためにルールを決めました。
どんなに忙してもできる最低限やることを決めてください。
僕が決めていたのは、次の2個だけです。
● 過去問を最低1問解く(1月~8月)
『最低2時間勉強しよう』
『休日は6時間勉強しよう』
こんな理想的な勉強時間は、最初から決めない方がいいです。
絶対に達成できるもっと簡単なルールを決めてください。
どうしても勉強時間で決めたい場合は、15分勉強するでも良いと思います。
達成できなかったら、自己嫌悪になりますよ。
勉強時間は、学習が進むにつれて増えてきます。
毎日勉強することが何より重要です。
STEP1▶参考書1周目(9月~12月)
年内に1周する計画で科目毎の参考書を購入。
とりあえず理論から読み始めて気付きました。
年内に終わるわけないやん
何か良い勉強法は無いか探した結果、youtubeでコレを見つけました。
電験合格先生、めちゃめちゃ分かりやすいです。
2017年に動画がアップされはじめたので、ちょうど勉強開始した年で良かった・・・
こんな感じで学習を進めていきました。
② 単元ごとに区切りの良いところまで見る(全体像を知る)
③ 戻って動画を1.5倍速で見直す(メモを取る)
④ 分からない単元は参考書で確認(参考書は辞書代わり)
⑤ 参考書で理解したことをメモに書き込む
電験合格先生にはお世話になりました
講義のメモはルーズリーフが良いです。
ノートいっぱいに書いていると、追加の知識が書き込めないからです。
ルーズリーフならページを追加できますし、自分の苦手分野に並び変えることもできるのでオススメです。
勉強の順番は、以下の順番がオススメです。
理論 ⇒ 電力 ⇒ 法規 ⇒ 機械
全科目の基礎となる理論は、必ず最初に勉強してください。
2科目目からはどれからでもいいですが・・・
電力が簡単で、機械が難しいので、この順番が良いと思います。
STEP2▶過去問1周目(1月~4月)
1月から過去問演習を開始します。
見開きで左が問題、右が解説になっているものを選んでください。
解説が別冊のものは非常に見にくいです。
時間は計る必要はありません。
毎日最低1問以上解いていきます。
見開きに問題と解説があるので、過去問は閉じないで次の日にページをめくって、次の問題を解いてました。
過去問を開いておくと、やり残しがある気がしてモチベーション維持にも効果的です。
1周目は、すぐに解説見ても問題ないです。
一問一問納得するまで、解説を読んで理解することが大事です。
あとは昔の問題の方が簡単なので、古い年度から順番に解いていってください。
ただし、最新2年分は解かずに残しておいてください。
あとで時間を計って解くための2年分となります。
そんなんで間に合うの?
問題の本質が分かってくると、
同じような問題がすぐに解けるようになるんよ。
最終的には1年分くらい毎日解けるようになったで。
解き終わったら、問題の横に印をつけてください。
× → 不正解(正解でも、次やって間違いそうなら × です)
STEP3▶過去問2周目 ・3週目 (5月~8月)
×が〇になるまで過去問を2週目・3週目をやっていきます。
2週目の前に、2年分残しておいた過去問のうち1年分、時間を計って過去問を解いてください。
過去問2週目をやります。
3週目の前に、残りの1年分時間を計って過去問を解きます。
ここで僕は40~60点くらいでした。
過去問3週目をやります。
3週やっても間違えた問題は、コピーしてファイルに入れて試験会場に持っていきました。
結局は過去問の理解度が大事なんです
まとめ
ここまで、僕が実際に1年間の勉強でやったことを具体的に書きました。
電験三種は、参考書だけでは合格点は取れません。
重要なことは、どれだけ過去問演習に時間を費やせるかということです。
過去問10年分の分厚さに嫌気が差すかもしれませんが、過去問に向き合って頑張ってください。
やりきった時には、きっと自信になると思います。
以上、とんぼの合格体験記でした。
コメント